30歳過ぎまで、3箇所の病院で正看としてお仕事をされた後、結婚を機に常勤の仕事を離れ、約9年間のブランクがある方です。
結婚当初は、健診など、短期のアルバイトを時々されていたようですが、出産後は子育てに専念、お子様も無事、小学校へ入学する年になりました。
大西さんは、元々お子様が手を離れる頃には、仕事に復帰したいとお考えだったようですが、不況の影響で、ご主人の給与が思うように上がらず、住宅ローンや教育費の不足分を自分が稼がなくてはならないと仰っていました。
ただ、ご主人は帰りが遅く、近くに頼れる親戚もいないため、お子様のために夕食の時間には家にいたいとお考えで、当然、夜勤をすることもできない状況でした。
更に、給与面の問題だけではなく、以前アルバイトをしていた時の経験から、仕事をするのであれば常勤で働きたいという強い希望をお持ちでした。
つまり、「看護プロ」にご相談いただいた当初の大西さんのご希望を整理すると、「家の近くで残業がほぼない日勤常勤、そして、なるべく給与の高いところ」ということになります。
上記が満たせれば、施設の規模や種類、担当業務にこだわりはないというお話でしたが、「看護プロ」ではこの希望が満たされやすいところはどういうところなのか、また、どういう業務なのかを、少し時間をかけて、大西さんと一緒に考えてみました。
その結果、当初は経験もあるので病院でのお仕事が望ましいとお考えだったようですが、結局、介護関連施設、特に老人ホームでのお仕事を探すのが良いのではないかということになったのです。
時期と場所にもよりますが、日勤常勤の募集は、決して多くはないものの、施設の種別によらず、一定数は存在します。
ただ、病院の場合は、その大半が病棟での勤務となり、病棟勤務の常勤ということになれば、なかなか定時で帰宅できないというところが多いのです。
であれば、比較的定時で帰れる外来の募集であれば良いのではないかとも思ったのですが、病院やクリニックの外来は、院内で夜勤の出来なくなった看護師が異動することで募集が充足してしまうことが多く、数としては病棟の募集の10分の1程度しかありません。
実際、「看護プロ」でも、大西さんのご希望のエリアで、外来の募集を探してみましたが、この時はうまくフィットする求人がありませんでした。
クリニックで日勤常勤の外来を募集しているというところもあったのですが、そもそも診療時間が19時までとなっているところも多く、結果として病院やクリニックへの応募は見送らざるを得なかったのです。
一方の介護関連施設であれば、夜勤に必要な看護師の人数が病院に比べて少ない、もしくは老人ホームのようにそもそも必要ないというところが多いため、大西さんの希望である、日勤常勤という条件は満たしやすくなります。
加えて、急変が起こりにくく、急な残業が病院に比べて少ないということと、日勤帯の勤務時間が17時前後となっている施設が多いため、帰宅時間の心配もいりません。
「看護プロ」にご相談いただいた当初は、あまり介護関連施設で働くことは考えていらっしゃらなかったようですが、よくよく自分の条件を考えると、介護関連施設で働くことが、一番良いのではないかとお考えになったようです。
その中でも老人ホームは、看護師が夜勤をすることが原則ないところが多いため、自分だけ特別扱いで日勤のみで働いているという後ろめたさがないという話になり、最終的には老人ホームに絞って、就職先を探すことになったのです。
老人ホームの募集は、病院と違って看護師の人数がそれほどいないということもあり、恒常的に求人があるということはあまりありません。
100名看護師が働いている病院などであれば、誰かしら退職をすることがあったりと、恒常的に募集をかけていることが多いですが、老人ホームでは、その時その時で募集があるかどうかを確認しなければならないのです。
これは、個人で転職活動を進める時には、なかなか骨の折れる作業ですが、「看護プロ」では、大西さんに代わって、一気に確認作業を進めるため、手間無く効率的に、求人を探すことができるのです。
結果として、その時点で、大西さんのご指定のエリアの老人ホームで3件の募集があることが分かり、その中の最も給与の高い施設に転職されることになりました。
これまでお仕事をされていたのが病院だったということもあり、当初は「何となく病院かな」と思っておられた大西さんが、少し方向性は変わりましたが、自分の条件を完全に満たしてくれる職場を見つけられたのは本当に良かったと思います。
ブランクがあったこともあり、入職後、2週間ぐらいはなにかと慣れないことが多いと仰っていましたが、今ではだいぶ落ち着いて、定時に業務を終え、お子様と夕食をご一緒されているとのことでした。
大西としこさんのご活躍をお祈りしております。