国民医療費の発表を見て思うこと
先週の話ですが、厚生労働省から
平成19年度の国民医療費についての発表がありました。
この発表によれば、平成19年度の国民医療費は
34兆1360億円とのことで、
前年度から1兆84億円、
割合にして3%の増加をしたそうです。
それに加え、医療費の国民所得に対する割合も
前年度8.87%か9.11%に伸びている、
つまり、所得の伸びよりも医療費の伸びの方が
大きい状態になっているとのことでした。
平成19年というと、リーマンショックの前ですから、
平成20年、21年と、この国民所得に対する医療費の割合は
更に増加していくことは間違いないといえるでしょう・・・。
これだけの額が増加しており、今後も状況は
更に悪化するだろうとのことですが、一方で
この医療費を抑制するにしても限界がありそうです。
ご存じの通り、病院の7割以上は
赤字といわれており、診療報酬を
これ以上削るのは難しいといえるでしょう。
(民主党は診療報酬を減らすことは
せず逆に増額させるといっていますので尚更です)
また、今回の医療費の増額は
約5000億円分は高齢化による自然増とのことですから、
どうしても医療費はあがってしまうわけです。
ただ、となると、削減対象として今まで以上に
風当たりがキツクなりそうなのは、
薬剤と医療材料の費用になる可能性が高いように思います。
この国民医療費34兆円のうち、
薬剤と医療材料が占める額は10兆円以上とも言われており、
これまで以上に、今後はここに大きな圧力が掛かるのではないでしょうか。
そもそも日本の薬剤の価格は世界一とも言われるほど高いそうで、
厚生労働省が天下り先の薬剤メーカーの意向をくみ取って
値段を決めているという話も耳にすることがあります。
民主党の掲げる「天下り禁止」と、医療費の高騰分を吸収する
存在が必要ということで、
これを機会に、今後はこの薬剤費の問題が
より大きく取り上げられるのではないかと思いました。
妙に話が行き過ぎてしまわないか心配です。。。
2009年09月07日カテゴリー:医療全般