有効求人倍率
過去最低の0.44倍!!
先日、厚生労働省が発表した5月の有効求人倍率です。
この有効求人倍率というのは、
ハローワークで仕事を探している人1名に対して、
何件の求人があるのかを示す指標です。
一般的に1を上回っている場合は人手不足、
逆に1を下回っている場合は就職難であると
言われています。
ところが、この全体としては過去最低を記録した
有効求人倍率ですが、
医療関連職種では少し色合いが異なるようです。
↓
ニュース
このニュースは2008年通年のデータについての記述が
メインですが、ここに登場する今年5月の医師や薬剤師の
有効求人倍率はなんと5.23倍・・・。
単純には言えないのでしょうが、この指標だけを見れば、
全体の数値と比較して、医師や薬剤師の求人意欲は
10倍以上も高いことになります。
これは異常値であると言ってよいレベルでしょう。
世の中は不景気とそれに伴う雇用危機が叫ばれていますが、
医療業界に関しては、完全に逆の意味で危機的なわけです。
深刻な人手不足とそれによって消耗する
現場が透けて見えるような数値と言えるのではないでしょうか。
ここまでの数値になるのは、医師については臨床研修制度、
薬剤師についてはいわゆる「2010年問題」(※)
といった構造的な問題も寄与していることは間違いありません。
※薬学部の6年制への移行に伴い、
2010年と2011年の2年間は新卒薬剤師が
実質ゼロになってしまうという問題
魔法のような解決法はなさそうですが、
この難題を、一体国はどうやって解決するのでしょうか。。。
株式会社ローザス 笠木
2009年07月03日カテゴリー:医療全般