延命治療
前回のブログで取り上げた今週号の
『週刊ダイヤモンド:頼れる病院、消える病院』ですが、
他にも色々と考えさせられる記事がありました。
私が印象に残ったのは、「延命治療に当たる勤務医の葛藤」と題して、
延命治療の現場を紹介した記事です。
後々、患者、家族とのトラブルになることを恐れた医師が、
90歳の患者の肋骨が折れるまで心臓マッサージをするという話や、
一度は過度な延命治療は行わないと決めていた家族が、
土壇場でその判断を翻し、結果、
本人も望まなかったであろう状態で生活せざるを得なったなど
というケースを紹介していました。
この記事によれば、急性期の病院では、
こうしたケースは珍しくないとのこと。
現場の医師の間でも、延命治療に対する考えは人それぞれのようですが、
内閣府の65歳以上の方を対象にした調査では、
自分が延命治療を受けることには消極的な人が多く、
その数、全体の80%を超えているといいます。
とはいえ、現実的に、本人の意思確認ができない状況では、
現場は、とりあえず延命治療をせざるを得ないというのもうなずけます。。。
医師は勿論、家族であっても、なかなか本人の意思確認をせずに、
延命治療を行わないという判断はしにくいでしょうし、
その意思確認を本人にすること自体に抵抗がある
ということもあるでしょう。
ただ、大多数が、自分に関しては、このような延命治療に
消極的である以上、臓器提供の意思表示カードのように、
もしもの時に延命治療を行うかどうか、
その意思表示をするための仕組みが必要な気がしてなりません。
この問題に対して一歩踏み込んだ議論、判断を期待したいものです!!
看護プロ運営会社 株式会社ローザス笠木
2009年08月14日カテゴリー:医療全般