ローザス医療ニュースブログ


長野県は優等生?

こんにちは。
看護プロの野澤です。

以前、「長野県と青森県の違いは何か?」という記事を書かせて頂きまして、あれ以来長野県に興味を持って調べてみたんですが、色々興味深いデータが出てきました。

前回は平均寿命が日本一長い、長野県ということでご紹介させて頂きましたが実は平均寿命以外にも優良なデータがいくつもあるようです。

国にとってインパクトが大きいのが1人当たり老人医療費がもっとも少ないのも長野県ということです。
平均寿命が長ければ医療費もかさむような気がしますが、その逆になっているのは凄いことですね。

ちなみに、高齢者1人当たりの老人医療費は年間75万円程度で
都道府県別で、老人医療費がもっとも少ないのは長野県で60万円程度、もっとも高いのは福岡県で90万円程度と1.5倍の格差があるそうです。

その要因としては、下記のようなことが挙げられています。

長野県
・病院入院時の平均在院日数は26.6日(08年)と、3番目に短い。
・人口あたりの療養病床が少ない(07年度までは最少をキープ)
・在宅死亡割合が14.9%(08年度)と全国トップクラス、
・65歳以上の高齢者就業率は29%程度(07年度)で全国トップ。

福岡県
・病院入院時の平均在院日数は41.6日(08年)と、全国でワースト10
・人口あたりの療養病床が多い
・在宅死亡割合が10%程度(08年度)と全国ワーストクラス、
・65歳以上の高齢者就業率は17%程度(07年度)で全国ワースト。

平均在院日数の短縮化、療養病床の削減、在宅へのシフト、高齢者就業率の向上、などといったアプローチが今後の医療費膨張を抑えるカギのようです。

仮に、全ての県を長野県レベルの医療費にできれば3兆円での削減になるそうです!

確かに上記の4つは最近、国が方向付けして、マスコミで取り上げられているテーマですものね。

これからも長野県を勝手に注目して、たまに取り上げさせて頂きたいと思います。

2012年05月22日カテゴリー:医療全般