ローザス医療ニュースブログ


医療・介護M&Aについて

こんにちは。看護プロの小林です。
昨年ほど節電が騒がれない一方で
原発稼働問題や東電の電気代値上げ問題などが大きく取り上げられている現状に
なにかしっくりこない感じがしながら、暑さに耐えています。。。

先日、某M&A支援会社が主催する「医療・介護M&Aセミナー」に参加してきました。
その時の内容をまとめさせていただきましたので、興味がある方はご覧ください。

■agenda==================================================================
■M&Aについて
・M&Aとは
・M&Aのメリット
・M&Aが活性化するタイミング
・M&Aの背景
■医療&介護のM&Aについて
・医療&介護のM&Aの背景
・大手医療グループのM&A事情
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■M&Aについて
・M&Aとは
M&A(mergers and acquisitions(合併と買収)の略)
合併・会社分割・株式交換・株式移転・株式公開買付などの手段により、
他の企業を取得すること。M&Aは新規事業や市場への参入、企業グループの再編、
事業統合、経営が不振な企業の救済などを目的として実施される。

・M&Aが活性化するタイミング
活性化するタイミングとしては、下記が多い
①業界再編期
②異業種参入期→医療介護領域はこのタイミング
③海外進出

①業界再編期
人口減、国内消費減などの理由により、従来の「製造・卸・小売」の産業構造が
集約化されたことにより、最近では小売業の業界再編が目立つ。
例えば、イオンなどの大型SCに対抗するために地方の大型スーパーの統合など。
(例:東北及び北海道エリアのスーパーなど)

②異業種参入期
医療介護領域がまさにこのタイミング。
直近での医療介護領域に参入した大手企業は以下。
>明治安田生命:立川の有料老人ホームを買収(株式会社サンビナス立川)
>DHC:都内のデーサービスを買収(株式会社ケア21)
>ソニーフィナンシャルHD:今後介護事業者のM&Aを成長戦略としてリリース

③海外進出
新聞などに出ている通り

・M&Aの背景
(概況)
全国の後継者不在企業は65.9%(2010_某M&A支援会社調査)
(参考:日本の企業数は約309万社。従業員数100名以下の中小/小規模企業が95%)

(地域別)
地域別に見ると、最も不在率が高いのが「北海道:71.8%」次いで、「中国:71.3%」
逆に最も低いのが「四国:49.0%」。要因としては、同族継承の土壌が強いためとのこと。
都道府県別に見ると、高いのが「沖縄県:84.1%」。要因としては、同県の社長平均年齢が
57歳9ヶ月と全国最年少である為、事業継承についてまだ視野に入れていない企業が多い
ことも一因と思われるとのこと。

(業種別)
不在率が最も高い業種は「サービス業:72.1%」。次いで「建設業:69.6%」、「林業・狩猟業:69.1%」。
以外にも後継者問題が騒がれている「農業」は56.9%と数値的に見るとそれほど深刻化していない。
サービス業の中でも業種別に細かく見ると小規模の医療機関が上位に見られる。
「無床診療所:90.3%」、「歯科診療所:89.3%」、「有床診療所:81.5%」。
その他サービス業の上位は「デザイン業」、「ディスプレイ業」、「広告制作」などの広告関連業。

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■医療&介護のM&Aについて
・医療&介護のM&Aの背景
前述した通り、小規模医療機関では後継者問題が要因による売り手が増大している。
後継者問題の中には以下の要因が見られる。

(先行き不安)
①医療環境の先行き不安(2002年以降の診療報酬のマイナス傾向)
②労務管理の難しさ(医師、看護師などの資格者雇用難)
③医療制度の見直しによる多額投資の可能性

(後継者不在)
①子供が勤務医や研修医を希望。または、専門領域の違い。
②子供が医師ではない。
③従業員医師への承継を図りたいが、資産背景がない。
 ※医療法人を継承する場合、連帯保証の引き継ぎや出資持分の買取資金など
  個人保証が必要な数億円の借入が必要。

(その他)
・出資持分の資金化が出来ず、現金化されないまま相続税が発生し、相続困難になる。
・理事長の急逝
・投資ファンドが承継した医療機関のファインド投資機関の終了

・大手医療グループのM&A事情
規模に応じて3グループに分けると、動向としては以下。
①大手グループ
 ・売上規模:売上200億円以上
 ・具体例:徳洲会、IMS、AMG、TMG、セコメディックなど
 ・動向:病院M&Aの先駆者的プレーヤー。譲渡の相談についても相当数が
     直接持ち込まれると思われる。その為、慎重なスタンスの法人が多い。
     ここ数年は傘下の病院の建替え需要が多く、M&Aは消極的。

②中堅グループ
 ・売上規模:売上50億円以上、200億円以下
 ・具体例:南東北グループ、JMA、鉄蕉会、大坪会など
 ・動向:現在最もM&Aに積極的且つ力のあるプレーヤーが多い。
     病院M&Aの実績を多く積んでおり、ノウハウが蓄積されている。
     エリアに関しても首都圏から地方都市まで幅広くM&Aを手がけている。
     M&Aは積極的。

③新興グループ
 ・売上規模:売上10億円以上50億円以下
 ・具体例:-
 ・動向:意欲は高いが、資金調達力や人材供給能力が中堅グループより劣る。
     特徴的なのは、医師でありながら経営者的なセンスを同時に持っている
     若手の理事長が牽引しているケースが多い。

2012年07月11日カテゴリー:未分類