2011年度の概算医療費が発表
本日の厚生労働省の発表では、2011年度の医療費が9年連続で増加し、
過去最高も更新したとのことでした。
今回発表された医療費とは、
診療報酬明細書(レセプト)を審査した分の医療費のことで、
概算医療費と呼ばれるものです。
そのため労災や自費で診察を受けた医療費は除かれています。
財政危機が叫ばれる中、過去更新を続けている医療費は、
どうにかしなければならない問題となってきています。
この問題の解決策は
A.収入を増やす
B.支出を減らす
の二択しかありません。
A.は現在、消費税増税を基盤に中期的に安定させようとしています。
B.は、在宅への流れを加速させることで負担を家庭に転嫁しようとしています。
私が医療費問題に関して、大きな問題だと感じているのは、
②の問題を国が主導権を握りながら行なっていることです。
大きな流れを国が方針を定めていくのは当然。
しかし、地域が抱えている医療の問題は個別性が非常に強く、
一概に論じて解決することは出来ません。
例えば過疎地域では、医師不足の現状があります。
こういった地域ではどのようにかしてインセンティブを設けて
医師を確保していけばいいのか考えなければなりません。
逆に都市地域では、開業医が過剰になっている。
こういった地域には開業の制限をかけて無駄な投資を防がなければなりません。
さらに診療科で見た場合でも地域ごとに過不足が違う。
こういった細かい話を国が音頭をとって解決させるのは難しいでしょう。
そのため、支出に関する権限は地域が握るべきだと思います。
決められた予算の中で、支出の方法をある程度地域が
自分で決められるように変えていく必要があると思います。
そして、その中の工夫分はその地域の利益として、
自分たちで利用できるようにする。
こういった仕組みづくりが必要であると思います。
株式会社ローザス
小澤
2012年08月24日カテゴリー:医療全般