ローザス医療ニュースブログ


一般人も理事長になれる?

こんにちは。
看護プロの柴崎です。

昨日は、予想以上に暖かくて驚きました。
ただ、また今日から冬並みに寒いようなので、風邪をひかないように気を付けましょう。

土曜日のニュースにつぎのようなものがありました。
病院経営で規制緩和検討 「経営感覚持った人に」

現在のルールでは医療法人の理事長となれるのは、
原則として、医師もしくは歯科医に限られています。
この制限を取り払って、一般人にも広く門戸を開こうという話ですね。
一方で株式会社の病院経営については、否定的な見解を示したそうです。

ただ、冷静に考えてみると、よく分かりませんね。
実際上、一般人が理事長に就任するというのは、どんなケースがあるのでしょう?

1.院長が高齢で引退したが、跡を継ぐ子供は医師の資格を持っておらず、事務長兼院長となる
2.病院経営が不振で、外から院長=経営のプロを連れてきて、病院の経営改革を行う
3.医師・歯科医師以外が病院を新設する
といったところでしょうか?

1は言ってみれば、院長の個人経営の会社のようなものです
このケースでは、おそらく院長の子供が病院の資産を引き継ぐことになるので
実質的に、院長一家が病院の資産を保持し、経営をすることになります。
子供が医師・歯科医でないということは、要は民間が経営するのと同義語ですね。

2は、いろんなパターンがありそうです。
一番多そうなのは、銀行等の金融機関から院長が送り込まれてくるパターン。
この人たちは、金融機関の利益を代表しています。
つまり、貸した金をきちんと回収するために来ているわけです。
これはこれで、民間企業の「意思」のもとに動いているのと変わりません。

3は、「誰が開設するの?」ということになりますね。
株式会社=法人として経営できないのであれば、「個人」が院長として経営することになります。
開設するのに膨大な費用がかかるわけで、いわばお金持ち。
慈善や社会奉仕の目的でやる方もいるかもしれませんが、営利目的でやる人もいそうですね。
例えば
「大手企業or社長がお金をだし、院長となり、実質は送り込まれた事務長がコントロールする」
みたいなイメージでしょうか?

おそらく院長が個人でお金を持っているか、借入をしないと
なかなか新規病院の開設は難しいそうですが
ワタミの社長さんなんかが、やりそうなイメージがありますね。

こうやって見ると、
一般人にも理事長がOKということは、
株式会社化とまでは言わないものの、民間に門戸を開くことと変わらない気がしますね。

「株式会社化」というと、ほうぼうから猛烈な反対にあいそうなので
こういった形を取ったのでしょうか?

ちょっと穿った見方かもしれませんが。。

2013年03月11日カテゴリー:医療全般