後発医薬品の処方が増加
こんにちは。株式会社ローザスの笠木です。
今日取り上げたいニュースは、
最近、後発医薬品の処方が増加しているというニュースです。
後発医薬品については、もう皆様お馴染みですよね?
平たく言えば、特許切れになった薬と同じ成分の薬を他社が開発、
研究開発費がかからない分、同じ効果が期待される薬を
安く消費者に提供できるという、その薬のことです。
よく聞く話ではありますが、他の先進国では、軒並み処方の50%(数量)を越えている、
この後発医薬品が、なかなか日本では普及してこなかったそうで、
医療の高度化と人口の高齢化が進む今、少しでも医療費を削減すべく、
国がこの後発医薬品の普及に躍起になっているのは、当然のことだと思います。
今回のニュースは、それが徐々に実を結びつつあることですので、
それ自体はとても喜ばしいことだと思います。
ただ、私が今回疑問に思ったのは、
日本の普及率はいまだに主要国の半分にも満たないそうで、
それがなぜなのかということです。
よく言われるのは、日本人の国民性として、後発薬を利用することに
医師、患者ともに心理的な抵抗があるということです。
この心理的な抵抗を取り払うべく啓蒙するのが国の使命だとする話を
聞いたことがあるのですが、一方で別の意見も存在します。
それは、既存の薬と後発医薬品は別モノであるという意見で、
国はそのことを隠して、普及活動を推進しているという意見です。
実際、後発医薬品は、完全にそれまで販売されていた薬と同じというわけではなく、
薬の特許は切れても製法の特許は切れていないことなどから、
溶け方や吸収率に差異がある場合も多いそうです。
当然、溶け方や吸収率というのは薬の効果に直結するわけで、
確かにそう聞けば、別モノという意見も分からんではないですね。
保険制度が整備されている日本では、個人の医療費も欧米に比べれば安いので、
無理して後発医薬品を使わなくても良いという気持ちになっても不思議ではありません。
ただ、そうはいっても、完全に一緒でないことが、どれぐらいの害を
及ぼすものなのかという点が科学的に説明されているわけでもなく、
この議論、どっちもどっちと言った感じもします。
各個人が判断できるように、情報の透明性を図り、整理することが、
なんだかんだ言って、世の中のために一番なのではないかという気がしてきました。
2013年03月25日カテゴリー:医療全般