患者紹介ビジネス
こんにちは。
看護プロの柴崎です。
先日ニュースを見ていたら
「患者紹介ビジネス」という、耳慣れない言葉が出てきました。
・患者紹介ビジネス禁止へ(産経ビジネス)
・高齢患者紹介ビジネス横行 「先生いい話あります…」(朝日新聞)
朝日新聞の記事に関しては、明らかに否定的と言うか
悪者として書かれていますね。。
正確にいうと、現行法では規制されていないものの
「患者が自由に医療機関を選べず、不要な診療が行われる恐れがある」ので不適切だとされています。
いわゆる「フリーアクセス」が疎外されるということでしょうか。
平成26年度からは、法律上で禁止されることになるようです。
これを禁止すること自体に異論はないものの、
因果関係を考えると、あまり効果がないような気がしてなりません。
そもそも、こういった現象が生じるのは朝日新聞が指摘しているように
「訪問診療の報酬が外来より高いこと」が背景にあります。
訪問診療は患者のもとに伺う手間(移動時間等)がかかるため、
その分、診療報酬が高く設定されたわけです。
ところが、有料老人ホームやグループホームのような施設で
まとめて利用者の診療をする場合は
移動時間が、クリニックとの一往復分のみで済むわけなので
「時間がかからずに、高い診療報酬を得ることができる」結果になります。
そりゃ、医師の中に興味を持つ方もいますよね。
そういえば、訪問診療の看護師求人も増えていますね。。
であれば、
「患者紹介ビジネス」を禁止するだけではなく
抜本的に診療報酬を見直さなければ、問題は解決しないのではないかと思うわけです。
だって、ダイレクトに手数料を支払う形でなくても
製薬会社や医療機器メーカーの場合なら、引き換えに自社の製品を優先してもらう
他の会社なら、経営コンサルタント料として別の名目でもらう
等、いくらでも抜け道が作れてしまいますから。
看護プロ
柴崎
2013年10月28日カテゴリー:医療全般