ローザス医療ニュースブログ


難病 医療費助成の範囲拡大へ

こんばんは。看護プロの笠木です。

今日取り上げたいニュースは、厚生労働省の難病対策委員会が、
難病の医療費助成に関する新制度の在り方についての報告書をまとめ、
医療費助成の対象となる疾患が、
50強から300程度に拡大される方向になったというニュースです。

<<ニュース>>

この報告書には、対象となる疾患を拡大する一方、
難病患者に対し、所得に応じた自己負担を求めることも明記されており、
難病対策事業の安定とともに、公平性を実現する狙いがあるとのことでした。

難病患者を取り上げたニュースは時々目にする機会がありますが、
その多くで、経済的な負担に耐えられない患者やその家族の声が紹介されており、
医療費助成の対象となる疾患が増えるということはとても良いことのように思えます。

下記のリンクはまた別のニュースですが、この難病患者を取り上げたレポート内の
「症状を抑える薬があるのに、お金の問題であきらめてしまう。これほど残酷なことはない」
という患者の家族の声は、本当になんとかできるものならしてあげたいと、
人間であれば誰しもが思うことだと思います。

<<「難病の現実」というレポート>>

その意味で、医療費助成の対象が広がるということは単純に良いことなのだと思います。

ただ、当然、難病の医療費助成という話は、
営利企業に任せていても解決できないからこそ導入されているもので、
財源の話が常に付きまとう問題であり、無尽蔵に広げられるものでもありません。

どういう判断軸で、どこまで対象を広げていくのか、またその財源をどうするか。

非常に難しい判断になると思いますが、まさしくこれこそ行政の仕事であるともいえ、
個人的には、なんだかマイケルサンデル教授の哲学講座を思い出してしまいましたが、
こうした答えのない難しい問題に取り組む現場の方々を想像するに、
きっとすごく大変な仕事なんだろうなぁっと思ってしまいました。

雑感になってしまいましたが、本日は以上です。

2013年12月17日カテゴリー:医療全般