国民健康保険の現状と今後②
こんにちは!看護プロの宮城です。
先日に引き続き、今週も宮城が担当致します!
医療ニュースブログファンの方は、もしかしてお気づきかもしれません。
宮城が前回の文末で、「また次回の宮城の回で、続きを書きます!」
と言っていた事を。
しかしその後、「1ヶ月以上先じゃなくて、次も宮城さんがやれば?」
という天の声を頂いたので、前回の続きを書かせて頂きます♪
前回の記事、覚えてないよ!な方は下をクリック!↓↓
前回まではつらつらと、国民健康保険の現状を書いていきました。
国民健康保険の運営主体を、市町村から都道府県に移管する事で
医療費を抑制する事が出来るのか!?を解明する為に
色々と調べてみたわけなのですが
調べて行くうちに、とある仮説に行きついたわけです。
その仮説というのが、以下になります。
「現在の社会情勢に合っていない国民健康保険制度を現状のまま遂行する事は
自治体の財政をどんどん悪化させてしまうだけなので
そこを調整し、悪化する自治体財政にストップをかける為に
都道府県に運営主体を移管する事にしたのではないか。」
仮説と呼んでいいのかどうか、若干不安ではありますが。。
詰まる所、国民健康保険の運営主体を都道府県に移管したところで
超高齢化社会と言われる昨今の日本で、医療費を抑えることは出来ず
しかし、今の社会情勢に合わせた運営方法に変える事で
少しでも、国民健康保険制度による赤字を抑えよう!という狙いがあっての
今回の閣議決定なのかな~と思った次第です。
ちなみに、運営を都道府県に移管して財政基盤を安定させる事が狙いなわけですが
具体的にどのようにしていくつもりなのか。
以下にまとめてみました。
★国民健康保険運営の為の役割分担
国民健康保険の運営主体を、市町村から都道府県に移管するにあたり
運営のすべてを都道府県に丸投げするわけではなく
財源の確保は都道府県、保険料の徴収や保険事業の実施は
現行の市町村運営のままにする、とされています。
今までのように、市町村運営で保険料の財源を確保する事が難しい事は
前回記事にもつらつら書きましたが、簡単にまとめると以下のようになります。
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・国民健康保険加入者が、高齢者や無就業者といった低所得者がメインになっている
・国民健康保険は、地域により設定されている保険料が違うが、他の保険に比べて
概ね高額である
・高額な上に、低所得者がメインの加入者の為、保険料滞納も社会現象化しており
保険料の財源確保が難しい
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★今後の国民健康保険の財源
それでは、肝心の財源の確保はどうするの!
都道府県に移管する事で、確保出来るの!?
というのが新たな疑問に挙がるのかと思います。
それをどう考えているのか。
今のところ検討されているのは、以下の対策のようです。
・健保組合と、「共済」に負担を求め、その分を国保支援にまわす
健保組合や協会けんぽ、共済などは
現状75歳以上の「後期高齢者」にかかる保険料を、4割が現役世代からの支援金
5割を公費から賄っています。
この4割の、現役世代からの支援金の徴収方法を
「全面総報酬割」に変更して、浮いた分を国保の支援に回そう!というものです。
全面総報酬割、というのは簡単に言ってしまえば
加入者の収入に合わせて、保険料徴収額を変動させる
というものです。
これによって、協会けんぽの負担額が減額されるので
その分を国保支援金に回す、という考え方なようです。
しかしこの案も、方々から反対意見は出ている様子です。
結局調べてみて感じたのは
・国民健康保険の運営主体を都道府県に移管しても、医療費は抑えられない
・これまで積み上げられてきた国保赤字は、都道府県移管により
一時的に食い止められるかもしれないが、それによる弊害も生まれてくる
というものでした。
では、どうする事が良いのか!?
という事に関しては、やはり付焼刃的な知識ではまったく思いつきませんでした。
という訳で、今後も国民健康保険制度に関しては
ちまちまと調べて行こうと思います。
いずれにしても、介護施設系の看護師求人が増えていることは間違いないので
それでは!また次回の記事でお会いしましょう!