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高齢者介護施設における看護職員の役割について

今日は、施設で働く看護師さんにスポットを当ててみたいと思います。
近年、施設でも看取りをする事が珍しくなくなり、看護師さんに求められるスキルも多様化してきました。

病院とは異なる働きが期待される、施設で働く看護師さんですが、何を求められているのかがわからず、仕事にギャップを感じる方も多いのではないでしょうか?
 
今回は、そんな介護施設で働く看護師さんの現状と課題期待される役割について考えていきたいと思います。

【目次】
①現状と課題
②期待される役割
③最後に

 
①現状と課題
まずは介護施設で働く看護師さんの現状と課題を洗い出してみましょう。
施設で働く看護師さんは大きく2つのタイプに分かれる傾向があります。

1つ目は、施設側から求められる役割を把握し、全うしている看護師さんです。
1度は施設での経験がある看護師さんであれば、比較的、スムーズに仕事へ入る事が出来るようです。

2つ目は、施設の看護師という役割になじめない看護師さんです。
もちろん、看護師さんが一方的に悪いという訳ではありません!
こういった看護師さんの多くは、病院での看護師業務に慣れているからこそ、どうしても仕事のやり方や看護師の立ち位置といった部分が抜けず、施設の現場に入った際にギャップを感じて早期退職を決断してしまうという事が多いように感じます。

近年では施設でも医療依存度の高い入居者の方の受け入れが増えているのが現状で、医療行為が必要な方や看取りをするという事も増えてきました。

そのため、看護師さんの役割は年々大きくなっており、看護師さんの役割で施設の良い、悪いという部分が決まるといっても過言ではない今だからこそ、看護師さん側も「施設で働く看護師には何が求められているのか?」という部分を把握する必要があるのです。

②期待される役割

では、介護施設で働く看護師さんに求められる役割とはどの様なものなのでしょうか。

まず、施設で働く看護師さんと一番多く関わりがあるのは、介護職員の方です。
病院とは違い、看護師の人数より介護職員の人数の方が多い現場が大多数です。
そのため、介護職員の方々との円滑なコミュニケーションが仕事をする上での明暗を分けると言っても過言ではありません。

それでは、一体介護職員の方々は看護師さんに何を求めているのでしょうか?

入居者の方々の日々の様子を、一番近くで見ているのが介護職員の方々です。
だからこそ、入居者の方のわずかな変化を見て気になったり、不安になったりもします。
しかし、介護という立場からはその症状から判断をする事が出来ず、看護師さんを頼りたいという気持ちがあります。

だからこそ、些細な事でも話せる関係づくりが重要です。
また、「介護」の仕事に「看護」は関係ないといって、おむつ介助や食事・入浴の介助に入らないというのでは、仕事をする上でギクシャクしてしまう可能性にも繋がってしまいます。

介護の現場では”介護”や”医療”も含めて入居者の暮らしを多方面から支える事が重要なので、専門職同士が相互に連携し合い働くことが求められます。

また、入居者の方やそのご家族によっては、看護師さんから受ける説明を他の職種から受けた説明より信頼する方もいらっしゃいます。
病院とは違い、医師からの状況説明をされる訳ではないため、看護師さんが医師・介護職員と入居者・ご家族とのパイプ役になり、医師からの話や普段のご様子などを丁寧に説明をするようにしましょう。

そういった事により、「普段目に見えない所で、○○(入居者)はこのように対応してもらっているのだ」という安心感にもつながります。

その他にも、医師の居ない時間帯には、医療的な役割の中で現場をまとめる力が求められたりと、看護師さんに求められる役割は、関わる方々の視点によっても異なり、多岐に渡る事がわかります。


③最後に

いかがでしたでしょうか?

介護施設で働く魅力は沢山あると思います!
病院では季節の催し物を通して、入居者様の日常に彩りが加えられる時間を入居者の方や職員の方々と共有できたり、介護職員の立場や仕事の姿勢から学ぶ事も沢山あるのではないでしょうか?

介護施設はあくまで入居者の方の”生活の場”であり、病気を積極的に治療する場所ではありません。
ですから、病院と同様の処置用具や物品を基準に要求して、運営側と問題になったり、介護業務は看護師のする事ではないといった考えで仕事をしているとトラブルが起きたりします。

そういったトラブルを防ぐためには、看護師さん自身が、【施設】とは他職種と連携しながら、ケアサービスを提供する集団なのだという意識を持つことがも大切なのかもしれませんね。

2016年06月10日カテゴリー:医療全般