ローザス医療ニュースブログ


公立病院にもピンチ到来!?

こんばんは。
看護プロの野澤です。

いよいよ12月も近く冬が近づいてますね。
冬と言えば、最近の大学生の就職内定率が氷河期の水準になっているというニュースが繰り返し報道されており、未来溢れる若者にも冬の時代が到来しています。

そして、更に驚きは・・・
一流の資格、公認会計士や弁護士を取った人でさえ、資格取得者が就職できずにニート化しているという現実。
詳細は省きますが、世の中に絶対的安定はないことを示す一例なのかもしれないですね。
参考記事⇒公認会計士受かったけれど・・・

さて、本日の医療ニュースですが安定の象徴である公立病院にもいよいよメスが入りこむ兆しです。

皆さんは社会医療法人という医療法人が2006年より設立されたことをご存知でしょうか?

赤字垂れ流し状態の公立病院に見かねた国が新たに設立した法人なのですが、
公立病院と同様に救急、へき地医療等公益性の高い医療を行う代わりに、医療保健業の利益が公立病院と同様に非課税となります。
つまりは、公立病院と対等のことを民間にもやらせたらどうなる?という取組です。
詳細はこちら。

公立病院の主張として救急、へき地医療等公益性の高い医療を行っているのだから赤字は仕方がないという主張がよくあげられています。
それならば社会医療福祉法人も赤字となるはずですが。。。

11月26日の日経の記事によると社会医療福祉法人107法人の合計が売上7454億円に対し、利益率が3.8%となったそうです。
それに対し、公立病院は全体で7500億円の国からの補助金を受けながら、1000億円の赤字を計上しているそうです。
その差は歴然です。

今までは公立病院だから・・・という論理が通用してきましたが、社会医療福祉法人の努力により、言い訳はまったくできない状況となりそうです。

そして、メスの切り口は高すぎる人件費。あまりに過剰な施設投資。備品などの無駄使いなどなど。。。

安心して働くなら絶対、公立病院!!
そうお話される看護師さんがいらっしゃいますが、それは近い将来には約束されない話となりそうです。

4大を卒業した学生。それより頑張った弁護士や公認会計士ですら職に就けない可能性のある時代が到来しています。
そんな時代の中では、自分達を少しでも磨き続け、選ばれる存在になる努力をし続けるしかないのかもしれません。

公立病院と社会医療福祉法人の今後の動きに注目していきたいと思います。

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2010年11月26日カテゴリー:医療全般