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今後の介護職員について

近年、日本では超高齢化社会になり、介護施設は増加しています。
ただ、施設は増加しても、そこで働く職員が少ない事が問題とされています。
国も色々と考えており、各政党も介護職員増加に関して公約を挙げています。
今回は、今後の介護職員についてどうなるか、考えていきたいと思います。

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①介護職員の不足について
②各政党の公約について
③2025年に向けた政府の対策について
④まとめ

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①介護職員の不足について
皆さんがご存知の通り、超高齢化社会が進んでいますが、
今後は更に、高齢者が増え続けると言われています。
2025年には74才以上の方が2,200万人近くまで増え、介護保険利用者は1.5倍以上になると想定されています。
現在でも、介護職員は不足していると耳にしますが、
上記に述べたように、介護保険利用者は増えていきますと、さらに介護職員は必要となってきます。
どの位、必要かと言いますと2025年までに介護職員250万人必要とされています。
現在の介護職員の数は、およそ170万人です。あと9年ほどで、80万人介護職員を、
増やさなければ、介護施設があってもしっかりとした運営は難しくなるでしょう。

そもそも、なぜ介護職員の定着率が低いのでしょうか。
理由はやはり“低賃金・重労働”であることです。
その理由で、介護職についたけど、辞めるという人が未だに後を絶ちません。
また新卒採用も難しい現状になっており、新人は来ないが、人は辞めていく・・・という流れで、
残っている介護職員に業務のしわ寄せがきているのも事実です。

②各政党の公約について
各政党も、介護職員不足について、しっかりと公約を挙げています。
基本的に、各政党は“介護職員の給料、月額平均1万円アップ キャリアアップ制度”を基盤に考えています。
細かく各政党の公約を、下記に記しました。
【自民党】
・質の高い介護サービスの提供のため、財源を確保して、介護人材の確保と離職防止に努めます。
キャリアアップの仕組みを構築した上で、月額平均1万円の処遇改善を行います。
・介護離職ゼロをめざし、介護基盤を50万人分増やします
・予防医療など健康管理事業を推進し、健康寿命の延伸に取り組みます。
・認知症対策を強化します。また、認知症高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けられるよう、
認知症サポーターの養成、認知症カフェなどを推進します。

【公明党】
・賃金引き上げなど処遇改善、社会的評価の向上、キャリアアップ支援
・地域における支え手の拡大など裾野を広げる取り組み、専門性の強化
・業務負担の軽減と生産性の向上。
・再就職支援や資格試験制度等の見直し。

【民進党】
・介護職の賃金を他産業並みに引き上げることを目標とし、第1段階として、月額1万円の引き上げを実現します。
・介護従事者のキャリアや能力がより評価されるよう、介護分野のキャリアアップのための制度を推進します。
・介護支援専門員(ケアマネージャー)、社会福祉士(ソーシャルワーカー)など介護分野で専門性が発揮可能な職種の
人材活用や医療機関、介護施設への配置を進めます。
・認知症の早期診断・早期対応、若年性認知症対策、認知症の人の地域での暮らしを支える人材などの体制を計画的に整備し、
認知症の人とその家族への支援を充実させます。
・「要支援切り」を見直します。
・要介護度の進行の抑制、症状の改善のための介護サービスを重視します。 

主な政党の公約に大きな違いはなさそうです。
どの政党も日本国民の未来のために、しっかりと考えています。

③2025年に向けた政府の対策について
厚生労働省では、3つの柱で出来た対策を打ち出しています。
その3つとは、下記の通りです。

Ⅰ.離職した介護職員の呼び戻し
→1度介護職を離れてしまった方を対象に、再就職に必要な準備金(最大20万円)の貸付をします。
1年以上介護職員としての経験があることが条件になります。
また、再就職して2年間働き続ければ、準備金の返済は全額免除されます。
Ⅱ.新規参入促進
介護職を目指す学生を増やして入学後の勉学を支援し、卒業後の介護現場への就職・定着を促進するため、学費の貸付を実施します。
卒業してから一定期間内に介護業界へ就職し、5年間介護の仕事を続ければ、学費の返済は免除されます。
また全国でおよそ120万人いると言われている、介護ボランティアを行っている中高年齢者(50~64歳)に対しても介護業界への参入を促していきます
その中で働く意欲のある人を対象に、ボランティアセンター・福祉人材センター・シルバー人材センターと連携して、介護職になるための基礎知識を学ぶ
研修を実施します。
Ⅲ.離職防止・定着促進
→介護職員の離職理由に対して総合的な対策を実施して、離職防止・定着促進を進めていきます
さまざまな退職理由についてもしっかりフォロー体制を示しています
結婚や育児などで、勤務が難しい・人間関係や待遇の不満・腰痛などで体に不調をきたした場合・
将来の不安などに対してもどうするのか対策は考えられています。

④まとめ
国や各政党も、介護職員不足に、
どう立ち向かうのか色々な案を出しています。
とはいえども、果たしてこの対策で、介護職員が増えるのかも、
現状は不明ではありますが、少しづつでもいいので、人材を増やし
2025年までには、介護職員250万人になることを望みます。
これからの私たちの未来が、生活しやすい環境・安心して暮らせる環境になるように、
今後も政府の施策から目が離せません。

 

 

 

 

 

 

2016年08月09日カテゴリー:介護