看護師不足に焦点が
今週号の週刊東洋経済の特集は、
「徹底ルポ 病院・診療所 ~地域・救急・がん医療の現場」
というものでした。
通常よりも熱のこもった特集で、50ページも紙面を割いています。
ここ数年の傾向として、
医療問題が取り上げられるときは、
・医療ミス
・医師不足による医療崩壊
・財政問題の視点から見た、医療費高騰の問題
といった視点から、取り上げられることが多かったように思われます。
不思議なことに、看護師不足が主要なメディアで取り上げられることは少なかった。
ただ、ここ最近看護師不足の問題にも、焦点があたるようになってきています。
今回の特集では、「疲弊する看護師」というテーマのもとに
・悲鳴を上げる看護の現場
・看護師不足で病床休止 「7対1基準」が引き起こした現場の混乱
といった、記事が掲載されていました。
この仕事をやっている立場からすると、目新しいことはそれほどないわけですが
次のデータには、驚愕しました・・・。
切迫流産の発生率が、平均の1.5倍以上!
*切迫流産・・・妊婦が出血などを伴い、流産につながる危険がある症状
これは、
妊娠した看護師が、負担の高い状態で働き続けていることを示しています。
看護師不足が要因なのでしょうが、
病院側が、もっと柔軟な雇用形態を採用する必要があるように思います。
実際、柔軟な雇用形態を採用している病院は
仕事に余裕がある分だけ、看護師の定着率も高い傾向にあります。
病院の中には、柔軟な雇用形態を採用すると
今の看護師がどんどんそちらへ移行し、
人手不足が拡大するとおっしゃる方もいらっしゃいますが。
この「にわとり・卵」状態は、
思い切って、柔軟な制度を導入することからしか解決はしないと思います。
「人手に余裕ができてから・・」と言っていては
ジリ貧にしかなりませんから。。。
株式会社ローザス 柴崎
2009年07月15日カテゴリー:看護師